"・「わたしって、バカだから」とか言ってる人が、
 ほんとうにバカなのかといえば、
 まったくその逆だったりすることが、よくあります。
 
 若い女性が出入りして繁盛しているような人気の店で、
 仕入れや企画や販売や、組織作りや、経理や‥‥
 とにかくいろんなことをやっていて、
 たくさんの顧客に支持されている責任者が、
 「学校の成績、すっごく悪かったんですよね」
 なんて言っていたとしても、なんの不思議もないです。
 きっと嘘を言ってるわけじゃないのでしょうが、
 実際に、すごいことができているのだから、
 バカであるわけはないんですよね。

 その逆に、他人のことを「バカだ」と見下していながら、
 ほんとはただの石ころみたいな人もいます。
 石ころなりに、謙虚に転がっていればいいんだけど、
 バカだから、ついついえらそうにするのが迷惑です。
 こういう人が、どこかの店をまかされたとしても、
 きっと、うまくいく可能性も低いでしょう。
 「本気を出せば簡単だけど」とか、
 言い訳するのかもしれませんが‥‥。
 
 人間のやっていることで、いちばん脳を使うのが
 「人間関係」のことだと、聞いたことがあります。
 これは、いくらルールを学んでも、
 なかなかうまくできるようにはなりません。
 でも、芸術的ともいえるような感じで、
 人間関係を結んだり強くしたり楽しくしたり、
 見事にやっていける人だっています。
 それはつまり、脳が見事に活躍しているということで、
 バカじゃないからできているわけですよね。

 えーと、どうしてこんなことを書きだしたのかというと、
 「世の中は、バカじゃない(すごい)人だらけ」だと、
 つくづく思うんだよなぁ、と言いたかったのです。
 むしろ、バカを探すほうがむつかしい、と。
 ほんとのバカは、「りこう」のなかにいるってことかも。
 これからの社会って、そのあたりのことが、
 みんなにバレちゃう時代になるんだと思っています。"

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